浴用剤としての利用
山へ出かけて山菜(グリーンフィールドクラブ菜)を採って帰れば、やはり相当の疲れが出てくると思います。
その疲れた身体をいやすのに薬湯などはどうでしょうか。
昔から、風呂に入れる浴用剤として多くの植物が使われていましたが、ここでは、山野に自生しているもののうちから手軽に手に入り、浴用剤として使用できる植物のいくつかを紹介します。
なお、風呂に入れる浴用剤は、手ぬぐいを二つ折りにして縫い合わせたものに入れたほうが、あとの始末からも一番よいようです。
生のものを使う場合と、乾燥したものとを用いる場合とがあります。
入れるときは、水のうちから湯舟に入れておきます。
ただ、これらには適応性があるので、よくその用途を間違えないようにすることが大切で、たとえば硫黄泉は、皮膚病ならどれにでもよいというわけではなく、アレルギー性の皮膚炎にはかえって悪く、済せん、水虫、田虫などにはよいので、モモ、スイカズラ、ナンテン、ドクダミなどの葉などが適していると考えられています。
冷え症、五十肩、腰痛、神経痛、リュウマチ、痛風、ぼうこう炎、胆石、尿路結石などには刺激性のものがよく、血行をよくし、関節の滑液の分泌をよくし、溜った毒素の排泄を促します。
リュウノウギク、マツ、シソ、セリ、ハッカ、イブキジャコウソウ、イヌコウジュ、イヌザンショウ、サンショウ、イチヂクの葉などがそれに適しています。
また、心臓病、高血圧、動脈硬化の人などは、あまり熱い湯はよくないので、ぬるい湯につかって、湯ざめのしないようなことも考えなければなりません。
これには炭酸泉がよいのですが、日本ではこの炭酸泉は少ないので、重曹などを風呂水の中へ入れてその代わりとします。
それと同時に、前記した刺激性のある薬草を併用すれば、その目的によりかなうものと思われます。
次にそのうちのいくつかを例示しましょう。
アシタバ……年中便えます。
精油を含んでいて、体がよく温まり、冷え症によく効きます。
カキドウシ……毛細血管を刺激して血行を促し、冷え症、低血圧、貧血症に効果があります。
ハッカ……夏に茎葉を刈り採って乾燥しておき、冬に浴用剤とします。
体の芯から温まり、神経痛、打ち身、筋肉痛などによく効きます。
アカマツ、クロマツ……生葉の湯は、冷え症、貧血病などによいといわれています。
アカメガシワ……あせもに効きます。
ゲンノショウコ……生葉を509ほど水から入れて使いますが、肌を引きしめ、皮膚のただれや湿しんなどによく効きます。
シソ……冷え症、リュウマチ、筋肉痛、腰痛などに効きますが、野生のヤマジソ、イヌコウジュ、ナギナタコウジュなども同様の効果があります。
スイカズラ……痔、腰痛、あせも、かぶれ、くつずれなどに効果があります。
ドクダミ……あせもや冷え症に効果があります。
クロモジ……楊子をつくる香りのよい木で、肩こり、リュウマチ、腰痛によいといわれます。
ツユクサ……全草を用います。
あせも、かぶれ、かゆみ止めに使用します。
クズ……つるの部分を採り、天日乾燥させたものは神経痛に効果があります。
リュウノウギク……秋の花が咲いているときに、地上部全体を採集し、乾燥させて用います、腰痛、冷え症、リュウマチ、神経痛などに効果があります。
オトギリソウ……あせも、切り傷によいといわれます。
ショウブ……五月の節句のショウブ湯はよく知られていますが、冷え症、低血圧、肩こり、リュウマチなどに効果があります。
ヨモギ……冷え症、低血圧、ねんざ、腰痛、肩こりなどに用いられます。
ワレモコウ……湿しん、やけど、かぶれなどに効果があるといわれています。